好きなもの・こと・場所を通じて、私の感覚を表現するブログ【ひだまりぼっこ】も更新中!

未経験セラピストが、初めてお客様に施術した時のこと。

2011年、大学を卒業した私は、未経験のままセラピストになりました。

当時勤めたのは、積極的に新卒採用をしていた会社ではなく、研修制度が整ってる…とはいいがたい会社だったような気もします。

良くも悪くも、昔のお店っぽいイメージかもしれません。

営業時間中は受付や雑用をして、お客様のいない隙間時間や営業終了後に練習をするというスタイルでした。


1か月ほどでGOサインが出て、初めて、お客様に施術しました。

今回は、未経験でセラピストになった私が、初めてお客様に施術した時のことを書いていこうと思います。

初めての施術|70代女性、足がつって大パニック!

「お客様の施術に入ってみよう!」とGOサインが出た後、すぐにお客様の施術に入ることはできず、タイミングを待っていました。

さすがに、つい先日までお店の隅っこで練習してた私が、いきなり既存のお客様の施術に入ることはできません。

なので、新規のお客様 × 短いコース × 対処できそうな主訴 × 人柄…いろんなものを考慮して、『どの人なら大丈夫だろう?』と店長が入るタイミングを考えてくれていました。


今になって思うと、初めての施術で嫌な体験をすれば、耐えられずに辞めてしまう可能性があるだけではなく、施術に入るたびに『恐い』と思って緊張することになってしまいます。

なので、”初めてのお客様がどんな人か”というのは、実はすごく大事な問題かもしれないと思います。

そう思うと、途中で未経験なことに気づいても、何も言わずに施術を受けてくれて、最後にさやしい言葉をかけてくれた…そんな素敵なお客様には感謝しかないし。

『この人にしよう』と、ステキなお客様を選らんでくれた店長も、やっぱりすごいなと思います。


※※※

初めての施術は、お店の最短コース(15分)の予定でした。

でも、なかなかいい条件のお客様が来ることはなく…30分コースをご希望の70代くらいの女性でした。

店長が世間話をしながら主訴を聞き…実際に、私が施術に入ることになりました。


『ついにお客様に施術できる!』とGOサインが出た頃は喜んでいたはずなのに、実際にお客様に施術する可能性がやってくると、ものすごく緊張しました。

『本当にできるかな?』

『うまく~できなかったら、どうしよう…』

『未経験だって気付れなかわないかな?』

『怒られたらどうしよう…』

いろんな不安がぶわーッと押し寄せてきて…。

でも、お客様と話したら、不安よりも、お客様のことで頭の中がいっぱいになりました。

ただお客様に合わせて話しながら、施術ベッドに寝てもらい、タオルをかけ…「骨粗しょう症とかは、ありませんか?」と確認しました。


骨粗しょう症…お客様によっては確認するようにと言われていましたが、正直、こんなに早くタイミングが来るとは思っていませんでした。

”骨粗しょう症”…この早口言葉のような名前を間違えないように…すごく緊張したのを覚えています。

確か、ちょっと噛んでしまって…でも、何事もないかのように言葉を濁しつつ、恥ずかしくて一人でにやけてしまった記憶があります。(お客様から見えないところで)


お客様の体に初めて触れる時は、ものすごく緊張しました。

でも、体に触れて、体の状態をみて…すぐに緊張は消えました。

隣で施術してた先輩が『頑張れ』と口パクで応援してくれてて、見守ってくれてることにホッとしました。


…が、

足に触れてすぐ、お客様の足がつってしまいました。

人が足をつってるところを見たこともなく、自分自身も足をつったことがなかった私は、状況をうまく理解することもできず、ただテンパりました。もう、1人で大パニックです。

隣で先輩が、他のお客様に施術をしながら、口パクとジェスチャーで対処法を伝えようとしてくれるのですが…それを理解することも実行することもできず…

お客様が「ちょっと待ってて、すぐに戻ると思うから」と元に戻るのを待ってる間、何もできずにいました。


お客様の足が戻ると、施術再開。

でも私は、あの瞬間の動揺が消えず、心臓が大きな音を鳴らしたまま施術しました。

『強めに押すことが、恐い…』と、うまく施術することもできないまま、30分コースが終わりました。


もちろん、お客様の反応がいいとは言い切れず…

ただ、ものすごく優しいお客様だったので、私が傷つかないように、気を使ってくれてるのだけは感じました。

そして最後に、「自分じゃ貼れないから、湿布だけ貼ってもらっていいかしら? カバンの中に湿布が入ってるはずだから…」と言われ、手渡された湿布を背中に貼りました。


言われた場所に湿布を貼ること…マッサージ初心者の私にもできる、簡単な作業です。

湿布を貼りながら、お客様の優しい気遣いを暖かく感じながら、うまくできなかった自分が情けなくて悔しくて…グッとくる感情を抑え込みました。


施術後、帰る前にお客様が、店長の耳元で何か話していました。

その言葉が直接聞こえたのか、あとから店長が教えてくれたのかは覚えていません。


ただ、私が未経験だとわかっていたこと。

そして、「いい子が入ったわね。大事に育てなさいよ」と、そんな話をしてくれました。


これが、未経験だった私が、お客様に初めて施術した時の体験談です。

改めて思うこと、いろいろ…

初めての施術。

上手くできないのは、当たり前です。

当時もわかってはいたけど…時間がたつにつれて、うまくできないのは当たり前なんだと、仕方のないことなんだということが身にしみてわかります。

それでも、この時のお客様は疲れていて、癒されたくてご来店されました。

なのに私は、お客様を癒すどころか、お客様に気を使わせてばかりだった。

何もできない自分が情けなくて悔しくて…

「気にしなくて大丈夫だよ」とフォローしてもらっても、その悔しさは簡単には消えませんでした。

でも、その悔しさを感じることができたから、『次こそ…』『もっと、もっと…』と、成長することができたんだろうなと思います。(この頃だけじゃなくて、その先もずっと…)


当時の施術に関して、私は、このお客様に感謝しかありません。

なんとなく思うんです。

お客様は、私がテンパっていたことも、施術にお客様にできることを必死に探していたことも、何もできない自分が情けなくて悔しかったことも…全部、お見通しだったんじゃないかなって。

怒ったり文句を言うでもなく、ただ、目の前しか見えなくなってる私をしっかりと受け止めてくれたような気がしました。


最後に「湿布を…」と言われた時、『それなら、私にもできる!』と思いました。

湿布を貼ってる時、『私の気持ちを察してくれて、私にできることをくれたんじゃないかな?』と思いました。


お客様が店長に話してる時、『クレームを言われるんじゃないかな?』と不安でいっぱいでした。

でもお客様は、クレームを言うどころか、褒めてくれました。笑ってくれました。

最後の言葉がなければ、お客様が帰った後も私は、1人反省会をして、ダメな自分を責めていたと思います。

そこで、『次こそ頑張ろう!』とすぐに立ち直れたのも、お客様に施術するのを『恐い』と思わずにすんだのも…全部、お客様の心遣いがあったからなんだと思います。

そして、セラピストとして活動して活動していく中で、『お客様は優しい』とか『お客様って神様みたいな人が多いんだな~』というイメージがついたのは、彼女のおかげだと思います。

思い出せば思い出すほど、もう感謝しかないですね。うん。


そしてもう1つ、ブログを書きながら気づいたこと。

それは、このお客様がきた時に、『予定よりロングコースだけど…』とこのお客様を初めてのお客様にすると決めてくれた店長は、すごいなと。

そして、店長も、先輩も…ものすごく暖かく見守ってくれてたんだなと思いました。

あの頃の私は、自分のことでいっぱいいっぱいで、上司や先輩の気持ちを考える余裕はありませんでした。

後になって気づくこともたくさんあるよなって…。今日は、そんなブログでした。


ちなみに、この時は湿布を貼ってあげましたが…それ以降、お客様に湿布を貼ったことはありません。「湿布を貼ってほしい」と頼まれたこともありません。

「湿布を貼ってもらえるかしら?」と聞かれたのは、こうレアケースのような気がします。

…というか、やっぱり、私の気持ちを察して、ちょうど持ってた湿布を…という流れだったのかな??

あぁ、やっぱ感謝しかない。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です